“Con Salsa…. Con Ritmo Volume 1” (1976)
おそらくサルサ・ダンスのレッスンでいちばんよく使われていた曲。Marcoもライブの時に、ほぼ毎回歌っていたような気がします。私も踊りながら、サビの部分の♫no critques~を口ずさんでいました。マニー・オケンドさんは、ティト・プエンテ Tito Puente(サンタナのOye Como Vaのオリジナルはこの人)のオルケスタのボンゴ奏者として、またエディ・パルミエリさんのLa Parfectaにも長く在籍したパーカッション奏者です。メインは、ティンバレスとボンゴ。あのシーラEが演奏しているのがティンバレスなので、想像しやすいと思います。そのマニー・オケンドさんがNYサルサの中核アーティストを結集させたグループがLibreとのことで、確かにアルバムはどの曲も素晴らしいです。
このNo Critiquesという曲は、実はパルミエリさんも1963年にレコーディングしています。テンポがLibreのバージョンより速くて、ボーカルはイスマエル・キンターナさん。でも、この曲に関してはマニー・オケンドさんのバージョンが圧倒的に素晴らしいのです。曲自体はパルミエリさんのオリジナルではなく、作者はPedrito Hernandezという人で、ラテン音楽ではポピュラーな曲なのかと思い調べましたが、よくわかりませんでした。
2000年代の初め頃まではよくやっていたことで、最近ほとんどしなくなったこと、それはレコード・ショップというかCDショップに行くことです。今では音楽もすっかりダウンロードが主流で、そういう意味では私は古い人間なのか、相変わらずCDを買い続けています。ジャケットの写真や、解説を読むのが好きだからでしょうか。しかしAmazonなどのオンラインショッピングが中心で、あまり実店舗に足を運ぶことがありません。とはいうものの、今年になって、1月に東京に遊びに行ったときに、渋谷のレコファンで楽しい時間を過ごしたのと、2月に仕事で行ったロンドンで、帰国前日残り1時間の自由時間を使い、ホテル近くのショッピングセンターに入っていたHMVで久々にCDショッピングを満喫しました。イギリスは本当にCDが安かったです。
私がアメリカに移った2005年前後はTower Recordsが倒産し、次々と閉鎖されていた時期でもありました。旅行でLAを訪れた時はSunset Blvd.のランドマークである、だだっ広いタワーに行くのが楽しみでしたし、NYに遊びに行った時は、East Villageにあるタワーが好きでしたので、本当に残念な出来事でした。アメリカでもCDを買うのはAmazonかCD Universeというオンラインショップ中心で、あとはTargetやWalmartなどのディスカウントストア、または家電量販店のBest Buyで他の買い物のついでに買うことが多かったです。
私は本当に自分は恵まれていると思うと同時に、感謝の気持ちでいっぱいになるのですが、サルサなどのラテン・ミュージックを聴き始めた頃、サルサ・ダンスの先生のMarcoがたくさん自分でセレクトしたCD(DVD)をプレゼントしてくれたのと、他にもサルサを通じて知り合った友人たちからもかなりの数のCDを頂いたおかげで、すごいコレクションを持つことができました。このNo CritiquesもMarcoに頂いたDVDに入っていました。それでも、やはり自分でもショップに行って、サルサのCDを買ってみたいと思い、会社のラティーノの男の子にこのあたりにラテン・ミュージック専門のCDショップはないかと尋ねたところ、うろ覚えながらもだいたいの場所を教えてくれました。実際お店に行ってみたのですが、そんなに大きくないお店ということもありますが、やはりLAという土地柄、メキシコや南米の音楽中心で、サルサの品揃えはあまりいいとは言えませんでした。しかし、LAには音楽ファンなら天国のようなアメーバ Amoeba Musicという巨大なミュージックショップがハリウッドにあるのです。体育館のような建物に、あらゆるジャンルのCD、LP、DVD(この3点は新品も中古も両方揃っています)、本、ポスターやグッズが所狭しと並んでいます。ハリウッドなので、私が行けるのは週末のみでしたが、まず手前からパーキングに入る車の渋滞ができているという人気ぶり。アメーバは、さすがにラテン・ミュージックも充実していて、エディ・パルミエリさんのCDの何枚かはここで購入しました。もちろん弟がLAに来たときには、連れて行きました。アメーバの店内の様子は、下記のステラ・マッカートニーが出ているビデオで見ることができます。それより何より、彼女のセレクションが素晴らしい!エピソードも、さすがロック・セレブリティの娘と思わせるお話ばかりです。お父さまのコレクションからは、Band On The Runを選んでいたり、ビーチ・ボーイズのGod Only Knowsが好きなあたりもかわいらしい。
マニー・オケンドさんとは全然関係ない話になってしまいましたが、私はおそらくこれからもCDを買い続けると思うのです。数年前にレコードプレーヤーを捨ててしまったので、最近はLPは買っていませんが、そろそろまたプレーヤーを購入して昔から持っているLPを聴いたり、最近リリースされたLPも聴いてみたいなと思っています。やっぱりLPってジャケットが素晴らしいですし、A面B面ひっくり返すのも久しぶりにやってみたい。本当にLPが絶滅しなかったことに感謝です。こういう古いサルサも、中古のLPを見つけてきて、レコードプレーヤーで楽しんでみるのもいいかもしれません。
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