“Listen Without Prejudice Vol. 1” (1990)
2016年の年末にジョージ・マイケルが亡くなったというニュースを聞いたときは、かなりショックでした。彼は私より10歳も離れていないし(1963年生まれ)、なんといっても彼もまた私の世代のシンガーソングライターだったからです。亡くなる前の数年間は、ちょっとお騒がせなセレブだった印象があります。
彼の音楽に初めて出会ったのはもちろんWham!ですが、Duran DuranとCulture Clubが大好きだった私にとって、Wham!はコンサートに行きたいとまでは思わなかったけれど、出す曲はすべてキャッチーで、大体の曲は気に入っていました。今聴くとチープなBad Boysも、サビの部分は思わず♫フッ、フッ~と口ずさんでしまいます。Club TropicanaはSONY MUSIC TVでよくビデオを見ましたが、曲もよかった。Wake Me Up Before You Go Go (邦題はウキウキ・ウェイク・ミー・アップ!)、Freedom、Everything She Wants、そしてクリスマス・ソングの定番Last Christmasや日本でもカバーされたCareless Whisperなど、どの曲も覚えやすくて心に残っています。そういえば、Wham!はマクセルのカセットテープのCMに出ていましたね。そして、Band AidのDo They Know It’s Christmasでもジョージはソロをとっていました(ボーイ・ジョージとサイモン・ル・ボンのあいだです)。
1986年にWham!が解散し、私が大学生になった頃からジョージ・マイケルはソロで大成功します。まず、アリーサ・フランクリンとのデュエット、I Knew You Were Waiting (For Me)が大ヒット。これはアリーサのアルバムに入っていた曲だったのですが、その後発表したソロ1枚目の”Faith”がすごかった!!ラジオのアメリカンTOP40を毎週聞いていたので、リアルタイムで彼の曲が1位や2位に上がっていくのを毎回見守っていました、アルバムのタイトル曲Faith、Father Figure、One More Try、Monkeyなど、どの曲もまだ記憶にあります。(これらの曲の前に、世界各国で放送禁止になったI Want Your Sexという曲もありました)
Freedom!’90は彼の2枚目のソロアルバムからの曲で、1990年の発表なので、私が留学中にラジオで聴いてすぐに好きになりました。正直、今までのジョージ・マイケルっぽくないな、と感じたのですが、とにかく曲が好きなので、速攻でCDショップにアルバムを買いに行った覚えがあります。またこの曲のビデオは、当時のスーパーモデルたちが出演していることでも話題になりました。リンダ・エヴァンジェリスタ、クリスティ・ターリントン、ナオミ・キャンベル、タティアナ・パティッツ、そして大好きだったシンディ・クロフォードという本当に当時のすごいトップモデルばかりです。スーパーモデルが好きでアメリカで毎月Vogue誌を買っていた私には、ビデオも最高でした。この曲は今聴いても新しく感じます。Wham!とは違って、まったく古臭さを感じさせません。
1991年にエルトン・ジョンと一緒に歌ったDon’t Let The Sun Go Down On Me以降、実のところ私も彼の動向に注目していたとは言い難いのですが、ゲイであることをカミング・アウトしたり、音楽以外のことで彼のニュースを耳にすることが多くなりました。しかし、彼は間違いなく才能のあるミュージシャンでしたし、53歳という若さで亡くなったのは本当に残念です。時々は彼のことを思い出して、Wham!やソロの音楽を聴き続けていこうと思います。
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