“Harlem River Drive” (1971)
1960年代後半から1970年代初頭におけるエディ・パルミエリさんの音楽への飽くなき追求というのか貪欲さには目を見張るものがあります。もちろん激動の時代ということもあり、社会問題にも敏感にならざるを得なかったのかもしれません。パルミエリさんの、音楽を通しての社会への回答といった感じだったのでしょうか?1971年だけでも、”Superimposition”、ライブ盤の”At the University of Puerto Rico”、” Vamonos Pa’l Monte”、そしてこのラテン・ファンク・バンド、Harlem River Drive名義の”Harlem River Drive”のアルバム4枚を発表しています。
Harlem River Driveのアルバムは、全曲英語で、どの曲も聴いててとても心地よいのですが、特にIdle Handsはいつまででも聴いていられるような心地よさです。おそらく根底にはラテンのリズムが流れているのでしょうが、いつものパルミエリさんのノリとは違う、やはりR&Bとの融合が生んだ独特の空気があります。アルバムの最後の曲、Seeds Of Lifeがいちばんラテンっぽい感じがします。
メンバーについては、パルミエリさんのお兄さんのチャーリー・パルミエリ Charlie Palmieriさんがオルガンで参加していることくらいしか知識がなかったのですが、今回改めて調べてみると、とても渋い声を聞かせてくれるボーカルは、ジミー・ノーマン Jimmy Normanで、彼はローリング・ストーンズがカバーしたTime Is On My Sideの作詞をした人だそうです。また経歴を見るとボブ・マーリー Bob Marleyともお仕事をされていますね。それからギターは、数多くのセッションに参加しているコーネル・デュプリー Cornell Dupree。普段からパルミエリさんを支えている、マニー・オケンドやバリー・ロジャースも参加していますが、こういう多くのミュージシャンとの交流が、余計にパルミエリさんの音楽に対する貪欲さを感じさせ、またサルサとは違った新鮮さを運んでくれます。
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